「もう直すお金も時間もないし、このまま売りたい」
こういう時に出てくるのが現状渡しです。
ただ、現状渡しって、言い方は軽いのに、あとで揉めやすいポイントがちゃんとあります。
なのでこのページは、現状渡しでトラブルを減らす“伝え方の型”をまとめます。
このページで整理できること
現状渡しで揉める原因は、シンプルです。
だから大事なのは、現状渡しという言葉より“何が現状なのかを共有すること”です。
トラブルを減らす2本柱
①気づいている不具合は先に出す ②書面(付帯設備表・告知書など)で揃える
現状渡しは、文字通り「今の状態」で引き渡すことです。
壁紙を張り替えるとか、設備を直すとか、売主側の修繕を前提にしない形です。
| 項目 | 現状渡し | 修繕して渡す |
|---|---|---|
| 引き渡し時の状態 | 今のまま | 直してから |
| 売主の負担 | 軽くなりやすい | 重くなりやすい |
| 揉めやすい所 | 「知ってた/知らない」のズレ | 「どこまで直すか」のズレ |
大事:現状渡しは「隠してOK」ではないです。知ってることは先に伝える。ここが安全ラインです。
現状渡しで揉めやすいのは、派手な破損より、生活に関わる部分です。
| 揉めやすい所 | 買主が気にしやすい理由 | 先に書いておくとラク |
|---|---|---|
| 雨漏り・漏水の履歴 | 修繕費が読めない | 時期・場所・対応(修理したか) |
| 設備の不具合(給湯器、換気扇など) | 住み始めてすぐ困る | 動く/動かない/不安定、の状態 |
| 臭い・カビ | 内覧では分かりにくい | 場所と程度(換気で変わる等) |
| シロアリ・床のきしみ | 構造に関わる不安 | 点検の有無、分かっている範囲 |
ここ、言いにくいんですけど…黙ってると後でしんどいです。先に出しておく方が、むしろ話が早く終わりやすいです。
現状渡しは、口頭だけだとズレます。
なので、書面(付帯設備表・告知書など)で「見える形」にするのがコツです。
| 書面で揃えたいもの | 何のため? | 書き方のコツ |
|---|---|---|
| 付帯設備表 | 設備の状態を明確にする | “動く/不具合あり/対象外”を分ける |
| 告知書(物件状況報告) | 知っている不具合の共有 | 時期・場所・対応を書ける範囲で |
| 残置物の扱い | 「これ残ってた」で揉める | 残す物・撤去する物を分ける |
コツ:立派な文章はいりません。「いつ」「どこ」「どうだった」を短く書ければ十分です。
現状渡しって、言い方を間違えると「雑に売るの?」って見えがちです。
なので、こういう言い方に寄せると空気が荒れにくいです。
言い方の例
現状渡しは、隠すより出した方が早いです。あとで揉めると、売却の疲れが一気に増えるので…ここは丁寧にいくのが結果的にラクです。
そのまま送れる文
現状渡しでの売却を検討しています。あとで「言った・聞いてない」を避けたいので、進め方を揃えたいです。
①付帯設備表・告知書(物件状況報告)は、どの範囲まで記載するのが一般的ですか
②把握している不具合や気になる点は、書面で共有する形で進められますか
③残置物がある場合の扱い(残す/撤去する)を、契約書でどう整理しますか
回答:ゼロと決めつけるのは危ないです。契約内容(契約不適合責任の扱い)で変わるので、「責任の範囲」を契約書で確認するのが安全です。
回答:下がる可能性はあります。でも黙って後で揉めると、もっとしんどいです。先に出して「現状で納得してもらう」方が、結果的に話が早く終わることが多いです。
回答:「いつ」「どこ」「どうだった」を短くでOKです。たとえば「2023年頃、北側の窓付近で雨染み。修理済み」みたいな感じで十分伝わります。