不動産を売る時に、いちばん怖い話のひとつが「契約不適合責任」だと思います。
売ったあとに不具合が出て、「修理して」「お金返して」みたいになったら…って考えると、胃がキュッとなりますよね。
でも、ここは“怖いから何もしない”が一番危ないです。
やることを順番に整えると、揉める確率はかなり下げられます。
このページで整理できること
契約不適合責任の話で揉めるのは、だいたいこの形です。
売主は軽い不具合と思っていた → 買主は重要な欠陥だと思った → 後からズレが爆発。
安全な方向:完璧に直すより、まず情報を揃えて、先に伝える。これだけで揉めにくくなります。
ざっくり言うと、契約で約束した内容と違う不具合があった時に、買主から請求が出る可能性がある、という考え方です。
ポイントは「欠陥があるか」より、契約でどう書いて、どう説明したかです。
| よく揉める対象 | 例 | 揉めやすい理由 |
|---|---|---|
| 雨漏り・漏水 | 天井のシミ、配管の水漏れ | 生活に直結して深刻化しやすい |
| シロアリ・腐食 | 床が沈む、木部の傷み | 修理費が大きくなりやすい |
| 設備の不具合 | 給湯器、エアコン、換気扇など | 「使えると思った」がズレる |
| 境界・増改築のズレ | 増築未登記、境界未確定 | 手続きが絡んで面倒になりやすい |
これが強い理由:揉めるのは「言った/言わない」になった時です。記録があると、感情戦になりにくいです。
| 区分 | どう書く? | 例 |
|---|---|---|
| ある(確認済み) | 症状+時期+頻度 | 「雨の強い日に天井にうっすらシミ」 |
| ない(現状) | 現状の範囲 | 「居住中は大きな漏水は無し」 |
| 分からない | 分からないと書く | 「床下は未点検で不明」 |
コツ:「分からない」を無理に「ない」にしないこと。後でズレると痛いです。
伝え方の理想はこれです。
事実 → 状況 → 対応(してる/してない) → 不明点。
例文(雨漏りのシミがある場合)
以前、強い雨の時に天井にうっすらシミが出たことがあります。
その後は大きな症状は出ていませんが、原因の特定はしていません。
現状の範囲として、把握している事実は上記です。
狙い:大げさに煽らず、でも隠さず、事実を淡々と揃える。これが一番揉めにくいです。
「直してから売るべき?」と悩む人が多いです。
結論は、全部直す必要はありません。状況によって分けるのが安全です。
| 状況 | 考え方 | 動き |
|---|---|---|
| 原因がはっきり&軽微 | 直して説明もシンプルに | 修理→記録→告知 |
| 原因が不明/費用が読めない | 無理に直さず、事実を告知 | 現状説明→特約で範囲整理 |
| 生活に直結する重大系 | 買主の不安が大きい | 点検・診断だけでも検討 |
現実的な落とし所:「点検だけして、結果を渡す」は強いです。直すかどうかは、そのあとで決めても遅くないです。
注意:ここはケースで変わります。重大な不具合や、説明が難しい状態なら、先に専門家(不動産会社・建物の点検)を挟むと安心です。
回答:基本は「知っていることは後出ししない」が安全です。ただ、伝え方は淡々と、事実ベースで十分です。盛って不安を増やす必要はありません。
回答:不利になることもありますが、「ない」と言い切ってズレる方が揉めやすいです。分からないなら分からないで、必要なら点検を検討する、が安全側です。
回答:取引の条件や相手によって変わります。契約条項(特約)で範囲を狭めたり、期間を限定したりする考え方はありますが、全部を単純にゼロにできるかはケース次第です。ここは担当者と条件をすり合わせて、書面で整えるのが大事です。