契約不適合責任が怖い人へ|不動産売却で揉めにくくする整理と伝え方

契約不適合責任は「知らなかった」では済まない場面があります。怖いのは“隠す”ことより、説明がズレて後から揉めること。売主が先にやるべきは、不具合の棚卸し→告知→特約や範囲の整理→記録を残す順番です。

契約不適合責任:怖い人向け整理(不動産売却)

不動産を売る時に、いちばん怖い話のひとつが「契約不適合責任」だと思います。

売ったあとに不具合が出て、「修理して」「お金返して」みたいになったら…って考えると、胃がキュッとなりますよね。

でも、ここは“怖いから何もしない”が一番危ないです。

やることを順番に整えると、揉める確率はかなり下げられます。

このページで整理できること

  • 契約不適合責任で揉めやすいポイント
  • 売主が先にやるべき「棚卸し→告知→範囲整理→記録」
  • 不具合がある時の伝え方(角が立ちにくい)

結論:「隠す」より「ズレた説明」が一番揉める

契約不適合責任の話で揉めるのは、だいたいこの形です。

売主は軽い不具合と思っていた買主は重要な欠陥だと思った → 後からズレが爆発。

安全な方向:完璧に直すより、まず情報を揃えて、先に伝える。これだけで揉めにくくなります。

契約不適合責任って何?(超ざっくり)

ざっくり言うと、契約で約束した内容と違う不具合があった時に、買主から請求が出る可能性がある、という考え方です。

ポイントは「欠陥があるか」より、契約でどう書いて、どう説明したかです。

よく揉める対象 揉めやすい理由
雨漏り・漏水 天井のシミ、配管の水漏れ 生活に直結して深刻化しやすい
シロアリ・腐食 床が沈む、木部の傷み 修理費が大きくなりやすい
設備の不具合 給湯器、エアコン、換気扇など 「使えると思った」がズレる
境界・増改築のズレ 増築未登記、境界未確定 手続きが絡んで面倒になりやすい

売主が先にやるべき順番:ここだけ守れば事故が減る

  1. 棚卸し:気になる不具合を「ある/ない/分からない」に分ける
  2. 告知:分かっていることは、先に伝える(後出しを避ける)
  3. 範囲整理:どこまで売主が負うか(期間・対象)を契約で整える
  4. 記録:伝えた内容を、書面・メールで残す

これが強い理由:揉めるのは「言った/言わない」になった時です。記録があると、感情戦になりにくいです。

棚卸しのやり方:完璧じゃなくていい(むしろ早い方がいい)

区分 どう書く?
ある(確認済み) 症状+時期+頻度 「雨の強い日に天井にうっすらシミ」
ない(現状) 現状の範囲 「居住中は大きな漏水は無し」
分からない 分からないと書く 「床下は未点検で不明」

コツ:「分からない」を無理に「ない」にしないこと。後でズレると痛いです。

不具合がある時の伝え方:角を立てず、逃げない言い方

伝え方の理想はこれです。

事実 → 状況 → 対応(してる/してない) → 不明点

例文(雨漏りのシミがある場合)

以前、強い雨の時に天井にうっすらシミが出たことがあります。
その後は大きな症状は出ていませんが、原因の特定はしていません。
現状の範囲として、把握している事実は上記です。

狙い:大げさに煽らず、でも隠さず、事実を淡々と揃える。これが一番揉めにくいです。

直す?直さない?の考え方

「直してから売るべき?」と悩む人が多いです。

結論は、全部直す必要はありません。状況によって分けるのが安全です。

状況 考え方 動き
原因がはっきり&軽微 直して説明もシンプルに 修理→記録→告知
原因が不明/費用が読めない 無理に直さず、事実を告知 現状説明→特約で範囲整理
生活に直結する重大系 買主の不安が大きい 点検・診断だけでも検討

現実的な落とし所:「点検だけして、結果を渡す」は強いです。直すかどうかは、そのあとで決めても遅くないです。

今日やること:揉めにくくするStep1〜3

  1. Step1:不具合を「ある/ない/分からない」で棚卸しする(メモでOK)
  2. Step2:担当者に共有して、告知内容(書面)に反映してもらう
  3. Step3:契約で範囲(期間・対象)を整えて、説明のズレを減らす

注意:ここはケースで変わります。重大な不具合や、説明が難しい状態なら、先に専門家(不動産会社・建物の点検)を挟むと安心です。

質問と回答

質問:小さな不具合も全部言った方がいい?

回答:基本は「知っていることは後出ししない」が安全です。ただ、伝え方は淡々と、事実ベースで十分です。盛って不安を増やす必要はありません。

質問:「分からない」って書くと不利?

回答:不利になることもありますが、「ない」と言い切ってズレる方が揉めやすいです。分からないなら分からないで、必要なら点検を検討する、が安全側です。

質問:契約不適合責任はゼロにできる?

回答:取引の条件や相手によって変わります。契約条項(特約)で範囲を狭めたり、期間を限定したりする考え方はありますが、全部を単純にゼロにできるかはケース次第です。ここは担当者と条件をすり合わせて、書面で整えるのが大事です。

まとめ:怖い時ほど「棚卸し→告知→範囲整理→記録」

  • 揉める原因は「隠す」より「説明のズレ」
  • まず不具合を“ある/ない/分からない”で棚卸し
  • 事実ベースで告知し、契約で範囲(期間・対象)を整える
  • 言った内容は記録で残す(感情戦を避ける)

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