申込みが入ってホッとした直後、だいたい来るのが「値引きできますか?」です。
ここで焦って飲むと後悔しやすいし、強く断ると話が消えるのも怖い。
このページでは、値引き交渉を落とし所の作業として整理します。守るラインを決めて、感情で揺れない形にします。
このページで整理できること
値引き交渉って、金額の押し引きに見えますが、本当は条件の調整です。
売主側は「手取り」と「安全」を守りたい。
買主側は「不安を消したい」「納得して買いたい」。
だから、金額だけで殴り合うより、条件で落とし所を作った方が、まとまりやすいです。
考え方:「値引きするなら、代わりに何を取るか」をセットにする。これが交渉の骨です。
交渉が始まってから考えると、だいたい押されます。
先に3段階で決めると楽です。
| ライン | 意味 | 例(考え方) |
|---|---|---|
| 理想 | この金額なら嬉しい | 売出価格に近い |
| 現実 | ここなら納得できる | 相場の中で狙う価格 |
| 下限 | これを割るなら方針変更 | 買取や持ち直しも含めて再検討 |
独り言:下限が決まってないと、「この申込み逃したら…」で気持ちが持っていかれます。下限って、心の安全装置です。
| 買主の言い方 | 背景(本音) | 返し方の型 |
|---|---|---|
| 「◯◯万円下げてください」 | まず打診したい | 一部だけ応じる or 条件で返す |
| 「リフォームが必要で…」 | 不安を金額に変えたい | 現況の説明+修繕範囲の線引き |
| 「他も見ていて…」 | 優先順位を上げたい | 期限・手付など条件で本気度を確認 |
| 「今日決めます」 | 即決の代わりに得したい | 即決条件をもらって、金額は最小調整 |
コツ:金額を動かす前に「条件(期限・引渡し・手付・設備)」をいじる。これでまとまりやすいです。
文例1:まず受け止めて、守るラインに戻す
「ご希望ありがとうございます。こちらも検討しますが、価格はこのラインを守りたいです。条件面(引渡し時期など)で調整できる所はありますか?」
文例2:一部だけ応じて、残りは条件で
「ご希望の金額は難しいのですが、◯◯万円までなら検討できます。その代わり、引渡し時期をこちらに合わせる形でいかがでしょうか。」
文例3:本気度を条件で確認する
「金額の調整をする場合、こちらも確実に進めたいです。手付やスケジュールはどのくらいで進められますか?」
| 調整しやすい条件 | 売主側の得 | 買主側の得 |
|---|---|---|
| 引渡し時期 | 引っ越しが楽になる | 入居計画が立つ |
| 残置物の扱い | 片付け負担が減る | 自分で整えられる |
| 設備の扱い(現況渡しの範囲) | 後の揉めが減る | 不安が減る |
| 期限(いつまでに契約) | 売れ残りリスクが減る | 他検討を止める理由になる |
小さな失敗あるある:金額だけ下げて、条件はそのまま。結果、引渡しがキツくてバタバタ…みたいなことがあります。金額を動かすなら、条件も動かすのが安全です。
回答:アリですが、反応や競合次第です。申込みが少ない状況でゼロ固定にすると話が流れやすいので、「条件で調整」や「一部だけ応じる」を用意しておくと安定します。
回答:だからこそ、理想・現実・下限の3段階で先に決めるのが楽です。下限を割るなら「方針変更」と決めておくと、交渉で気持ちが揺れにくいです。
回答:不安を金額に変えたいケースが多いので、「現況の説明」と「線引き」をセットにします。その上で調整するなら、金額だけでなく条件(引渡し・設備)で落とし所を作るとまとまりやすいです。