売却の話をしていると、たまに出てくる「両手(りょうて)」という言葉。
「両手が取れる会社がいい」とか「両手だと危ない」とか、言い方がバラバラで余計に不安になります。
ここは、まず仕組みを一回だけ整理して、気にするべき場面だけ押さえるのが一番ラクです。
このページで整理できること
両手取引は、ざっくり言うとこうです。
同じ不動産会社が、売主側と買主側の両方を担当する形。
両手そのものが悪い、と決めつけるより、両手になった時に起きやすいズレだけ見ればOKです。
| 呼び方 | 担当の形 | 売主側の体感 | 注意しやすい点 |
|---|---|---|---|
| 片手 | 売主側だけ担当(買主側は別会社) | 他社からの内覧・申込みが入りやすい | 担当会社が「売主側の代理」になりやすい |
| 両手 | 売主側も買主側も同じ会社が担当 | 話が早いこともある | 情報が片寄ると、売主が不利に感じやすい |
ここだけ:両手は「両方の窓口が同じ」だけ。数字・根拠・選択肢がちゃんと出るなら、両手でも問題が出にくいです。
両手で不安が強くなるのは、だいたいこの形です。
判断の軸:両手かどうかより、「途中の情報が出るか」です。
問い合わせ → 案内打診 → 内覧 → 申込み、この流れのどこが詰まっているか(止まっているか)が分かれば、対処ができます。
| 聞くこと | 狙い | 返事がこうなら要注意 |
|---|---|---|
| 直近2週間(1か月)の反響数と、見送り理由の内訳 | 価格・見せ方・条件のどこが原因か切り分け | 数字が出ない/理由が「なんとなく」 |
| 他社からの案内打診が何件あったか | 市場にきちんと開かれているか確認 | 答えが曖昧/一切触れない |
| 値下げの根拠(比較物件・期間・想定成約ライン) | 値下げが「必要」か「早すぎ」か判断 | 比較が出ない/いつも結論だけ |
ポイント:この3つが出れば、両手でも不安はかなり小さくなります。逆に出ないなら、形より運用が問題になりやすいです。
連絡文テンプレ
お世話になっております。状況を正しく把握して判断したいので、直近2週間(または1か月)の活動を数字で共有いただけますか。
・反響(問い合わせ)件数(媒体別でも分かれば)
・案内打診の件数(他社からの打診含む)
・実施できた内覧の件数
・見送り理由の内訳(価格/条件/立地/築年数など)
・次の2週間で改善する点(写真・掲載文・内覧枠・条件調整など)
こちらも内覧枠の調整など協力しますので、判断材料としてお願いします。
コツ:値下げは最後で大丈夫です。先に「露出と反応」を整えて、それでも弱い時に判断した方が納得しやすいです。
| 状況 | なぜ大丈夫? | 見ておくと安心な点 |
|---|---|---|
| 反響や内覧が素直に入っている | 市場の反応が見えている | 見送り理由が具体的か |
| 買主側の条件が“根拠つき”で説明される | 交渉が透明 | 比較物件・相場の話が出るか |
| 改善提案がある(写真、掲載文、導線) | 売る努力が見える | 次の2週間の行動が明確か |
大丈夫なサイン:「数字」「根拠」「次の改善」がそろうこと。これがあるなら、両手かどうかで消耗しにくいです。
回答:取引の形をコントロールするのは簡単ではありません。まずは「情報を数字で出してもらう」「改善を約束してもらう」で状況を動かすのが先です。
回答:必ず、ではありません。問題は両手そのものより、根拠が薄い値下げ提案や、途中の情報が出ないことです。判断材料がそろうなら不安は小さくできます。
回答:数字での共有をお願いする形なら、責めている印象になりにくいです。テンプレのように「判断したいので共有ください」で進めると、角が立ちにくいです。