両手取引とは?不動産売却で気にするべき場面と、確認の聞き方

両手取引は「同じ不動産会社が売主と買主の両方を担当する形」です。問題は両手そのものより、情報が止まったり、値下げだけ強くなる時。片手との違い、気にするべきサイン、角を立てない確認テンプレをまとめます。

両手取引とは?気にするべき場面(不動産売却)

売却の話をしていると、たまに出てくる「両手(りょうて)」という言葉。

「両手が取れる会社がいい」とか「両手だと危ない」とか、言い方がバラバラで余計に不安になります。

ここは、まず仕組みを一回だけ整理して、気にするべき場面だけ押さえるのが一番ラクです。

このページで整理できること

  • 両手取引と片手取引の違い(なにが変わる?)
  • 両手を“気にした方がいい”サイン
  • 角を立てずに確認する質問テンプレ
  • 話が変わらない時の判断の順番

結論:両手は「形」。問題は“情報が片寄る時”

両手取引は、ざっくり言うとこうです。

同じ不動産会社が、売主側と買主側の両方を担当する形

両手そのものが悪い、と決めつけるより、両手になった時に起きやすいズレだけ見ればOKです。

呼び方 担当の形 売主側の体感 注意しやすい点
片手 売主側だけ担当(買主側は別会社) 他社からの内覧・申込みが入りやすい 担当会社が「売主側の代理」になりやすい
両手 売主側も買主側も同じ会社が担当 話が早いこともある 情報が片寄ると、売主が不利に感じやすい

ここだけ:両手は「両方の窓口が同じ」だけ。数字・根拠・選択肢がちゃんと出るなら、両手でも問題が出にくいです。

両手を気にするべき場面:このサインが出たら確認

両手で不安が強くなるのは、だいたいこの形です。

  • 反響(問い合わせ)の数字が出てこない(「少ないです」だけ)
  • 他社からの案内打診が見えない(ゼロなのか、扱いが不明)
  • 値下げの話だけ早い(根拠が薄い/比較物件が出ない)
  • 「買主が強い」「相手が渋い」だけで進む(交渉の根拠が見えない)
  • 活動報告が薄い(やったことは言うが、結果がない)

判断の軸:両手かどうかより、「途中の情報が出るか」です。

問い合わせ → 案内打診 → 内覧 → 申込み、この流れのどこが詰まっているか(止まっているか)が分かれば、対処ができます。

まず確認する3つ:これで話が一気に透明になります

聞くこと 狙い 返事がこうなら要注意
直近2週間(1か月)の反響数と、見送り理由の内訳 価格・見せ方・条件のどこが原因か切り分け 数字が出ない/理由が「なんとなく」
他社からの案内打診が何件あったか 市場にきちんと開かれているか確認 答えが曖昧/一切触れない
値下げの根拠(比較物件・期間・想定成約ライン) 値下げが「必要」か「早すぎ」か判断 比較が出ない/いつも結論だけ

ポイント:この3つが出れば、両手でも不安はかなり小さくなります。逆に出ないなら、形より運用が問題になりやすいです。

角を立てずに聞く:連絡テンプレ(そのまま使えます)

連絡文テンプレ

お世話になっております。状況を正しく把握して判断したいので、直近2週間(または1か月)の活動を数字で共有いただけますか。

・反響(問い合わせ)件数(媒体別でも分かれば)
・案内打診の件数(他社からの打診含む)
・実施できた内覧の件数
・見送り理由の内訳(価格/条件/立地/築年数など)
・次の2週間で改善する点(写真・掲載文・内覧枠・条件調整など)

こちらも内覧枠の調整など協力しますので、判断材料としてお願いします。

判断の順番:不利な方向に流されないためのStep1〜3

  1. Step1:数字を出してもらう(反響・案内打診・内覧・見送り理由)
  2. Step2:改善を先にやる(写真・掲載内容・内覧枠・条件の微調整)
  3. Step3:期限を決めて見直す(例:2週間後に数字で再確認 → 変化が弱ければ担当変更や契約の見直しを検討)

コツ:値下げは最後で大丈夫です。先に「露出と反応」を整えて、それでも弱い時に判断した方が納得しやすいです。

両手でもうまくいく時:こういう状況なら気にしすぎなくてOK

状況 なぜ大丈夫? 見ておくと安心な点
反響や内覧が素直に入っている 市場の反応が見えている 見送り理由が具体的か
買主側の条件が“根拠つき”で説明される 交渉が透明 比較物件・相場の話が出るか
改善提案がある(写真、掲載文、導線) 売る努力が見える 次の2週間の行動が明確か

大丈夫なサイン:「数字」「根拠」「次の改善」がそろうこと。これがあるなら、両手かどうかで消耗しにくいです。

質問と回答

質問:両手取引って、やめてもらえるの?

回答:取引の形をコントロールするのは簡単ではありません。まずは「情報を数字で出してもらう」「改善を約束してもらう」で状況を動かすのが先です。

質問:両手だと、必ず安く売らされる?

回答:必ず、ではありません。問題は両手そのものより、根拠が薄い値下げ提案や、途中の情報が出ないことです。判断材料がそろうなら不安は小さくできます。

質問:聞きづらい…。関係が悪くならない?

回答:数字での共有をお願いする形なら、責めている印象になりにくいです。テンプレのように「判断したいので共有ください」で進めると、角が立ちにくいです。

まとめ:両手を気にするのは“情報が止まった時”だけでいい

  • 両手は「同じ会社が売主・買主を担当する形」
  • 問題は両手そのものより、数字や根拠が出ない運用
  • 確認は「反響数」「他社の案内打診」「値下げ根拠」の3つで十分
  • 変わらないなら期限を決めて、担当変更や契約の見直しを検討

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